【コラム】No.4 735万人 → 小売業の就業者数(2021年)

■データの出所

総務省統計局:労働力調査基本集計

■データの概要

総務省統計局が月次単位で公開している労働力調査では、産業別での就業者数が集計されています。同調査によれば、2021年の国内の総就業者数は6,667万人であり、就業者数が多い産業の上位は1位_製造業(1,037万人)、2位_小売業(735万人)、3位_建設業(482万人)、4位_社会保険・社会福祉・介護事業(446万人)、5位_医療業(424万人)となっています。小売業は製造業に次いで2位ですが、就業人口の11%にあたる735万人は非常に大きい数字であると思います。参考までに、卸売業は328万人と小売業の半数以下ですが、小売業と卸売業を合算した流通業の就業者数は1,063万人となり、製造業よりも多くなります。

■データの視点

小売業の735万人という就業者数は就業人口の11%を占めますが、言い方を変えれば9人に1人は小売業の従事者とも表現できます。この数字が何を物語っているかですが、いかに日本の産業において実店舗型小売業の存在感が大きいかということを表していると私は思います。小売業に関する別の統計値を見てみましょう。少し古いデータではありますが、総務省統計局の平成28年経済センサス-活動調査では、国内の小売業の事業所数が集計されており、その数は928,202(※1)にも及びます。さらにその内訳を見ると、飲食料品小売業の事業所数は276,505となっています。日本の人口を1.26億人と置くと、人口456人に1か所の割合で飲食料品小売業の事業所が存在しているという計算になります。つまり、人々の生活圏内や生活導線上に飲食料品小売店舗が高密度で位置していることを定量的に理解できます。それだけ人々の生活圏内や生活導線上に小売店舗が位置していれば、自ずと実店舗での購買行動は負担が大きいわけでもないと言えるでしょう。ECの市場規模が今後拡大していくにあたっては、実店舗の活用がカギを握るという論調が近年強い傾向にありますが、まさにそのことを裏付けるデータであると思われます。

■関連データ

※1  928,202 → 国内の小売業の事業所数(海外支所を含まない)(出所:総務省統計局の平成28年経済センサス-活動調査)