■データの出所

国土交通省:宅配便の再配達率のサンプル調査

■データの概要

国土交通省は宅配便の再配達率に関するサンプル調査を、2017年10月から年2回実施し、その結果を同省Webサイト上にて公開しています。2022年4月は第10回目になります。このサンプル調査は都市部、都市近郊部、地方と3つの分類で行われている点がポイントです。今回の結果ですが、都市部で12.8%、都市近郊部で11.2%、地方で10.1%、総計で11.7%となっています。詳細は下表を参照ください。

■データの視点

当調査は今回で数えて10回目になります。途中コロナによる在宅率の上昇で、瞬間的に再配達率が低下しました。その頃から私はこのデータを追っているのですが、そのまま低い水準を維持するのかと思いきや、V字反転しました。しかしコロナ前の水準にまでは戻ってはいません。ですが総計は11%台で横ばいです。同省は目標の2025 年度7.5%程度と置いていますので、道半ばでしょうか。面白いのは都市部>都市近郊部>地方の順で再配達率が高い点です。都市部の人が不真面目で、地方の人がしっかりと時間を守っているということはないでしょう。想像するに、都市部は単身世帯が多いため、代わりに受け取れる家族がおらず、結果的に再配達率が高いのではないかと思います。また交通事情も影響があるかもしれません。いずれにせよ、このままでは目標達成は難しいのではないかと思われます。BOPIS等受け取り方法が多様化しています。また一戸建てでも最近宅配ボックスが設置してある家を見ることがあります。それでも再配達率に大きな変化がありませんので、未だ取り組んでいない抜本的な施策が必要ではないかと考えられます。

出所:国土交通省:宅配便の再配達率のサンプル調査