1997年に楽天市場が誕生し、これを日本におけるEC元年と位置付ければ、2027年にはEC市場生誕30周年となります。次々にトレンドが産まれ、デジタルを体現した新しいマーケットと見られがちなEC市場ですが、気付けば相当な時間が経過しております。
近年はEC市場の伸長率も数パーセントの前半で推移しており、コロナの反動もあって一時期の勢いがなくなっていることは間違いありません。しかしながら、少子高齢化による消費の担い手や人材不足、加齢シフトに伴う全年代におけるデジタル活用の深耕、共働き世帯や要介護世帯の増加に伴う家事の簡素化の必要性など、EC市場がもっと伸びる要素はいくつも存在します。長期目線で捉えれば、日本のEC市場の伸び代がまだ大きいと私は見ており、近視眼的なトレンドに惑わされる必要はありません。
かかる予想のもと、各企業やプレーヤーは目先のオペレーショナル、テクニカルなことに捕らわれることなく、ストラテジー、ファンダメンタルを重視してビジネスを進めることが重要と私は考えております。しかしながら、多くの企業でストラテジー、ファンダメンタルを重視する姿勢があまり見られません。日々の情報収集や多くの方々との接触を通じて得るそのような感触を、私自身とても残念に思っています。
当社は、「データ で状況を理解し予測する」「ビジネスモデルで物事を捉える」「時間軸を意識する」以上を社是とし、ストラテジー、ファンダメンタルを重視したアプローチを得意としております。それらを通じて皆様のビジネスを強力にサポートし、これまでにない付加価値をご提供差し上げます。加えて、コラム、講演、出版を通じて国内の幅広い企業に有益な情報を届けてまいります。大手シンクタンクに30年以上在籍した経験を活かし、日本のデジタルビジネスの発展に寄与する所存です。
株式会社デジタルコマース総合研究所
代表取締役 ECアナリスト
本谷 知彦

代表者概要
元 株式会社大和総研 コンサルティング本部 チーフコンサルタント
1990年大和総研入社。
証券システム系SEを10年間経験後、大和証券グループ本社に出向しネット戦略部門を3年間担当。
大和総研に帰任後IT専門の社内研究所で主任研究員として4年間研究に従事。
その後金融システム系のコンサルタントを経て、2013年に主に日本の産業の海外進出に関する調査コンサルティング部門にシニアコンサルタントとして所属。
2017年担当部長兼チーフコンサルタントに就任。
越境ECでの海外進出の可能性に着目したことから、2014年に経済産業省の電子商取引市場調査を手掛け始め、越境ECのみならず国内ECについても深く調査研究活動を開始。
最終的に2014年から2020年にかけて、7年連続で同案件に従事。
以上の略歴から、国内外のECを含むデジタルコマースを得意としながらも、IT、経営戦略、海外進出、マーケティングリサーチ等幅広いテーマをカバレッジ可能。
2021年12月末に同社を退職し、2022年1月弊社を設立。現在に至る。